数々の受験生を悩ます、どっちの大学に行くべきかという問題があります。本記事では千葉工業大学と日本大学理工学部について、いくつかの観点から比較していきます。結論から言うと、どちらも素晴らしいから好きな方に行こう、という話になるのですが、どのポイントを重視するかは人によって様々かと思いますので、本記事での比較が参考になれば幸いです。僕の経歴上、機電系からの視点になっていることが多々あると思いますが、ご承知おきください。
下記記事も併せてご覧ください。(記事中のS/T比や大学院進学率の出典はそれぞれの記事内にあります。)
大学進学先に迷った時に自分だったらこう考える、という記事もあります。
学費
大学進学【学費ナビ】によると4年間の学費は以下のとおり。
千葉工業大学工学部機械工学科:621万円
日本大学理工学部機械工学科:619万円
両校ともほぼ同額となっています。
キャンパス
それぞれの大学・学部で通学するキャンパスは以下の通りです。
大学・学部 | 1年次 | 2年次 | 3年次 | 4年次 |
---|---|---|---|---|
千葉工業大学 | 新習志野キャンパス | 津田沼キャンパス | ||
日本大学理工学部(*) | 船橋 | 駿河台キャンパス | ||
船橋キャンパス |
それでは、それぞれのキャンパスを見ていきます。(カッコ内は最寄駅)
千葉工業大学 津田沼キャンパス(津田沼)
全学部の3、4年生が学びます。津田沼自体は郊外ですが、駅から至近の好立地のキャンパスです。駅近ながら広々とした印象です。
千葉工業大学 新習志野キャンパス(新習志野)
全学年の1、2年生が学ぶキャンパスです。学生寮や大学の運動施設も、隣接ないし近隣に所在します。このような低学年の別キャンパスは本キャンパスから離れたところにある大学(芝浦工大、工学院大など)も多いのですが、このキャンパスは津田沼キャンパスからバスで15分の距離にあるため、キャンパスが分かれているデメリットはかなり小さいでしょう。新習志野キャンパス自体も、最寄り駅から徒歩圏の好立地で、幕張新都心の一角に位置するため色々と便利そうですね。
日本大学 駿河台キャンパス(御茶ノ水)
土木工学科、建築学科、まちづくり工学科、機械工学科、電気工学科、物質応用化学科、物理学科、数学科の2、3、4年生が学びます。理工系では珍しい都心のキャンパスで、街中にビルが点在するタイプのキャンパスです。駿河台は明治大学のキャンパスもあり、学生街の印象があります。
日本大学 船橋キャンパス(船橋日大前)
全学科の1年次と、交通システム工学科、海洋建築工学科、精密機械工学科、航空宇宙工学科、電子工学科、応用情報工学科の全学年が学びます。キャンパス内に滑走路があるのは有名ですが、それほどの広い敷地を有しています。立地はかなり郊外ですが、東京メトロ東西線と直通しているので意外と都心へのアクセスは悪くないでしょう。機械工学科は2年次から駿河台、精密機械工学科はずっと船橋、など似た系統の学科でもキャンパス移動の有無が異なるので注意が必要です。
以下、いくつかのポイントを考えていきます。
通いやすさ
個人的に大学進学先に迷ったらキャンパスの通いやすさで選ぶといいと思っています。千葉工大と日大船橋キャンパスは地理的に近いので迷いどころではありますが、路線が異なるので、それぞれ通いやすさは変わってくると思います。日大理工の一部学科と千葉工大は学年でキャンパスが分かれるので、注意が必要です。
下宿費用
家賃水準は御茶ノ水(日大駿河台キャンパス)以外は高くないでしょう。千葉工大の2キャンパス周辺に比べると船橋日大前(日大船橋キャンパス)が一番安そうですが、2年次から御茶ノ水に通うことになる学科では御茶ノ水へのアクセスも考えて下宿場所を考える必要があります。
キャンパスの雰囲気
キャンパスの大きさ・施設はどちらも良さそうな印象です。雰囲気とかは好みがあると思うので、実際に見に行けたら良いですね。
大学の雰囲気を知るには以下の本もオススメです。、読んでて面白いですし、各大学のキャンパスライフを想像することができます。今回比較した大学は全て記載されているのでぜひ読んでみてください。(なお、就職に関しては眉唾な記述も散見されるのでご留意ください!)
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教員一人当たりの学生数(S/T比)
各大学のS/T比は以下の通りです。
千葉工業大学
学部 | 教員数 | S/T比 |
---|---|---|
工学部 | 99 | 34.9 |
創造工学部 | 49 | 35.7 |
先進工学部 | 44 | 36.9 |
情報科学部 | 38 | 34.9 |
社会システム科学部 | 43 | 30.9 |
日本大学理工学部
26.3
S/T比の低さは日大理工に軍配が上がります。
学科・研究室ラインナップ
これはどのくらい志望が固まっているかによるのですが、例えば機械工学全般に興味があるなら、いずれにも学科があり、どこでも良いと思います。もう少し具体的になってくると、それぞれカバーする範囲が異なるので、志望分野とぴったりの学科がある大学とない大学が出てくるケースもあるでしょう。もっと具体的に志望分野が定まっている場合は、その分野の研究室の有無、そしてそれらの研究室の内容まで調べていくと良いでしょう。ただ研究室レベルの話になると、教員の入れ替わりで変わる可能性は十分あるので参考程度に留めておく必要があります。ちなみに、興味のある研究分野が決まったのに通っている大学にその研究テーマができるところがなければ、大学院で他大に行くという選択肢もあります。
大学院進学率
大学院進学率は分野による差が大きいのでここでは機電系に絞って紹介すると、機電系学科の大学院進学率は以下の通りです。
千葉工業大学
工学部機械工学科 | 18.3% |
工学部機械電子創成工学科 | 25.8% |
工学部電気電子工学科 | 22.3% |
先進工学部未来ロボティクス学科 | 36.2% |
日本大学理工学部
機械工学科 | 28.5% |
精密機械工学科 | 34.6% |
航空宇宙工学科 | 39.7% |
電気工学科 | 22.2% |
電子工学科 | 32.3% |
千葉工大先進工学部未来ロボティクス学科を除くと日大理工の方が高い傾向にありそうです。
就職
技術系就職の世界ではどちらも就職に強く、個人差の方が圧倒的に大きいです。また、一般的に研究室による差も大きいので、どの大学へ行くことになってもいい成績を取って希望の研究室に行けるようにしましょう。
おわりに
冒頭にも述べましたが、この2校はどちらも素晴らしいです。ただ、ここまで見てきた通り、当然様々な点で違いがあるので、人によってどちらがより良いかは変わってくると思います。本記事の内容に限らずいろんな情報を得たり、人に話を聞いたり、キャンパスに足を運んでみたりして、納得のいく大学選びができるよう願っています。
以上、最後までお読みいただき、ありがとうございました。もしコメント等ありましたらX(旧Twitter)でのDMでご連絡いただければと思います。質問箱(マシュマロ)への質問も随時受け付けています。
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