数々の受験生を悩ます、どっちの大学に行くべきかという問題があります。本記事では芝浦工大と明治理工について、いくつかの観点から比較していきます。結論から言うと、どちらも素晴らしいから好きな方に行こう、という話になるのですが、どのポイントを重視するかは人によって様々かと思いますので、本記事での比較が参考になれば幸いです。僕の経歴上、機電系からの視点になっていることが多々あると思いますが、ご承知おきください。
下記記事も併せてご覧ください。(記事中のS/T比や大学院進学率の出典は両記事内にあります。)
大学進学先に迷った時に自分だったらこう考える、という記事もあります。
学費
大学進学【学費ナビ】によると4年間の学費は
芝浦工業大学工学部機械工学科:655万円
芝浦工業大学システム理工学部機械制御システム学科:655万円
明治大学理工学部機械工学科:672万円
と、明治大学が少し高くなっています。
キャンパス
それぞれの大学・学部で通学するキャンパスは以下の通りです。
大学・学部 | 1年次 | 2年次 | 3年次 | 4年次 |
---|---|---|---|---|
芝浦工業大学 工学部 | 大宮キャンパス | 豊洲キャンパス | ||
芝浦工業大学 システム理工学部 | 大宮キャンパス | |||
明治大学 理工学部 | 生田キャンパス |
それでは、それぞれのキャンパスを見ていきます。(カッコ内は最寄駅)
芝浦工業大学 豊洲キャンパス(豊洲)
芝浦工大といえばこのキャンパスですね。湾岸地区にある綺麗なキャンパスです。
芝浦工業大学 大宮キャンパス(東大宮)
実は建築学部以外の全ての学生が通うことになる大宮キャンパス。立地は郊外すぎると感じますが、その分施設は充実です。
明治大学 生田キャンパス(生田)
明治大学生田キャンパスは農学部も設置されていて、駅から徒歩圏にも関わらず、緑あふれる広々としたキャンパスという印象です。
以下、いくつかのポイントを考えていきます。
通いやすさ
個人的に大学進学先に迷ったらキャンパスの通いやすさで選ぶといいと思っています。ご覧の通り、芝浦工大と明治理工ではキャンパスの所在する地域が全く異なり、芝浦工大の工学部の場合、キャンパス移動もあります。自宅通学の場合の通いやすさにはそれぞれ差がけっこう出るのではないでしょうか。
下宿費用
家賃相場は東大宮が一番安いでしょう。ただ、明治の生田キャンパスの隣には専修大学のキャンパスもあるので、学生向け物件は見つけやすいかもしれません。芝浦工大工学部だと大宮と豊洲の両睨み、もしくは引越しが必要になるので、費用が嵩む可能性が高いです。
キャンパスの雰囲気
キャンパスの大きさ・施設は大宮と生田が拮抗している印象です。雰囲気とかは好みがあると思うので、実際に見に行けたら良いですね。明治は総合大学のイメージで語られがちですが、理系のみのキャンパスなので実際は芝浦工大と学生の雰囲気はそんなに変わらないんじゃないかと思います。
大学の雰囲気を知るには以下の本もオススメです。、読んでて面白いですし、各大学のキャンパスライフを想像することができます。今回比較した大学は全て記載されているのでぜひ読んでみてください。(なお、就職に関しては眉唾な記述も散見されるのでご留意ください!)
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教員一人当たりの学生数(S/T比)
芝浦工大は工学部が25.4、システム理工学部が26.3となっています。明治大学理工学部は25.7なので、両大学とも大差ないことが分かります。
学科・研究室ラインナップ
これはどのくらい志望が固まっているかによるのですが、例えば機械工学全般に興味があるなら、明治理工、芝浦工大工・システム理工のいずれにも学科があり、どこでも良いと思います。もう少し具体的に医用工学なら芝浦工大のシステム理工学部生命科学科生命医工学コースや明治理工の電気電子生命学科がベターでしょう。もっと具体的に志望分野が定まっている場合は、その分野の研究室の有無、そしてそれらの研究室の内容まで調べていくと良いでしょう。ただ研究室レベルの話になると、教員の入れ替わりで変わる可能性は十分あるので参考程度に留めておく必要があります。ちなみに、興味のある研究分野が決まったのに通っている大学にその研究テーマができるところがなければ、大学院で他大に行くという選択肢もあります。
また、2024年度から芝浦工大工学部は課程制に移行するとのことで、従来の学科の枠を超えて領域横断的に学んだり、おそらく研究室の選択の幅も広がるものと思われます。芝浦工大工学部はや明治理工と同じくらいの規模なので、そのスケールメリットが活かされることになりそうです。まだ学びたい分野がそこまで定まっていなかったり、選択肢の幅を広く持っておきたいと考えている人には芝浦工大工学部がいいのではないかと思います。
大学院進学率
大学院進学率は分野による差が大きいのでここでは機電系に絞って紹介すると、両大学の機電系学科の大学院進学率は以下の通りです。
芝浦工業大学工学部機械工学科 | 45.9% |
芝浦工業大学工学部機械機能学科 | 39.2% |
芝浦工業大学工学部電気工学科 | 45.0% |
芝浦工業大学工学部電子工学科 | 29.0% |
芝浦工業大学システム理工学部電子情報学科 | 26.1% |
芝浦工業大学システム理工学部機械制御システム学科 | 56.8% |
明治大学理工学部機械工学科 | 58.1% |
明治大学理工学部機械情報工学科 | 31.4% |
明治大学理工学部電気電子生命学科 | 44.1% |
学科によりまちまちですね。明治理工の機械工学科や芝浦工大システム理工の機械制御システム学科の進学率の高さが際立っています。
グローバル教育
以前記事にも書いたのですが、芝浦工大のグローバル教育がとても充実しています。(下記記事もご参照ください)明治理工も力を入れている印象がありますが、個人的な印象では芝浦工大の方が良さそうです。
就職
技術系就職の世界ではこの2校はどちらも就職に強く、個人差の方が圧倒的に大きいです。また、一般的に研究室による差も大きいので、どちらの大学へ行くことになってもいい成績を取って希望の研究室に行けるようにしましょう。
おわりに
冒頭にも述べましたが、この2校はどちらも素晴らしいです。ただ、ここまで見てきた通り、当然様々な点で違いがあるので、人によってどちらがより良いかは変わってくると思います。本記事の内容に限らずいろんな情報を得たり、人に話を聞いたり、キャンパスに足を運んでみたりして、納得のいく大学選びができるよう願っています。
以上、最後までお読みいただき、ありがとうございました。もしコメント等ありましたらX(旧Twitter)でのDMでご連絡いただければと思います。質問箱(マシュマロ)への質問も随時受け付けています。
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