【雑感】大学どっち行く?迷った時に考えること【理系】

どっち行く?

毎年受験のシーズンになると繰り返される相談が、「A大学とB大学、どちらに行ったらいいか?」というものです。本ブログでも「どっち行く」シリーズとして理工系大学比較記事を数多く掲載しています。しかし、それらの記事内では判断の材料となりうる情報を多少提供しているだけで、どちらが良いか、までは言及していません。そこで本記事では、今の自分がもし大学選びを迷う立場だったら考えることについて紹介していこうと思います。以下、なんとなく重要と思う順に並べています。

自分だったら考えること

行きたい気持ちの強さ

まずは直感的にどちらの大学に行きたいと思うかを考えます。この時点でどちらか明確に行きたい大学があれば、そちらを選ぶでしょう。自分の意思で大学を選ぶことは何よりも大事なことです。直感的にと書きましたが、どちらの大学が良いか明示的な理由があっても同じです。それでももう少し検討したい、どちらかは決められない、という場合に以下の要素を考えていきます。

通いやすさ

まず考えるのは、通学のしやすさ、主には通学の所要時間です。理系大学生は特に実験などで授業の拘束時間が長い傾向にあり、その上で日々の学習やレポートなどの課題をこなしていかなければなりません。ちなみに、将来の研究室配属やその先の大学院進学、就職のことを考えると学業を疎かにすることは得策ではありません。さらにアルバイトやサークルなど課外活動にまで精を出すには、どうしても可処分時間の多さが大事になってきます。そのためには通学時間は短ければ短いほど良いです。そして、通学時間は定量的に比較しやすいはずですので、これはかなり有力な判断要素となるでしょう。ちなみに自宅通学でない場合は、大学の近くに下宿先を用意できるかどうかという点を比較するといいのではないでしょうか。

キャンパスの立地

ここでいう立地とは、前述の通いやすさとは違った観点で、具体的にはキャンパスの周りに何があるかということを指します。ちょっとニッチな例ですが、例えば中央大学理工学部のそばには東京ドームがありますが、野球が好きで東京ドームでアルバイトをしたい、というような希望がある場合、中央理工に進学する理由として十分でしょう。このような要素がキャンパスの周辺や通学経路の途中にあるかどうかを比較してみるのはいかがでしょうか。

総合大学かどうか

この要素は文系就職を考えている場合に重要となります。総合大学であれば単純に文系学部の卒業生もいるため、OB・OG訪問がしやすいなどのメリットがあります。文系就職を有力な進路として考えている場合は総合大学を選ぶことが合理的です。

興味のある学問分野を勉強できるか

これは、もし大学間で自分の興味のある学問分野についての充実度に偏りがあるなら考えます。具体的にはその分野を研究している教員の数などを調べてみるといいでしょう。ただし、学問分野に対する興味は入学後に変わることもあるので、よっぽどの差がなければ考えすぎなくても良いと思います。

学費

ここまで決めきれなかったら、シンプルに学費が安い方にしたら良いのではないでしょうか。同じ私立大学でも意外と学費の差があったりするものです。もし差額が大きい場合は、学費で決めるのも大いにアリだと思います。

【番外編】個人的にあまり気にしない事

偏差値

大学受験の世界ではちょっとした偏差値の差ですら取り沙汰されますが、社会に出ると多少の偏差値の差を気にする人はほとんどいません。就職活動においても同様で、例えば「A大学はB大学より偏差値が⚪︎ポイント高いから採用を強化しよう」というような事をしている会社はほぼ存在しないでしょう。ですので、多少の偏差値の差は気にしないでいいと思います。

就職実績

就職実績を比べてどちらの大学が就職に強いか、という話もよく出てきますが、その比較でたとえ有意な差があったとしても、それは、実績の良い方の大学に行った方がより良い会社に就職できることを意味する訳ではありません。大学名の差よりも、専攻は何か、どんな研究室に所属しているか、成績はどれくらいか、などなどその他の要素の方が重要ですし、そして何よりも個人差に依るところが大きいのです。ですから就職におけるリターンを期待して就職実績を見比べるようなことはしないでいいでしょう。

研究実績(科研費など)

こちらも就職実績と同じようなロジックですが、個々人に与える影響は実はそんなに大きくないのではないかと思います。例えば、研究実績のすごい先生と、しっかり指導してくれる先生、就職の面倒見の良い先生は必ずしもイコールではありません。大学を選ぶ段階でそこまで気にする必要はないと思います。

歴史の長さ

この点はよっぽど新設じゃない限りは関係ないと思います。個人的には大学の歴史がある方が好きですが、単なる好み以上の意味合いは見出せません。

院進学率

一般に高い方が良い印象があると思いますが、一方で進学率が低いメリットとして、院卒で就活するときに学内推薦の競合が少なくなることが挙げられます。どちらが良いとは一概には言えません。ただ、院進学を考えていて、もし周りに流されるタイプなら高い方が良いかもしれません。

終わりに

以上のポイントはあくまで一個人の考えに過ぎませんので、同意できる点もそうでない点もあるのではないかと思います。同意できない点というのも自分の意思の表れですので、一つの検討要素になっていくのではないでしょうか。兎にも角にも、ご自身が納得できる形で進学先を選べることを願ってやみません。

以上、最後までお読みいただき、ありがとうございました。もしコメント等ありましたらX(旧Twitter)でのDMでご連絡いただければと思います。

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