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【理工系大学】東京都市大学理工学部・情報工学部・建築都市デザイン学部【調べてみた】

大学受験

本記事では東京都市大学理工学部・情報工学部・建築都市デザイン学部について調べたことをまとめます。この3学部全体について記述をしていきますが、理工学部、特に馴染みのある機電系に偏った内容になっています。また、3学部はまだ卒業生が出ていないので、データによっては旧工学部・知識工学部のものを紹介しています。以上ご容赦ください。記事中の情報は基本的に全て執筆時の2023年7月時点で確認できた情報となります。

筆者の属性について簡単に述べると上智理工修士卒(機電系学科→電気系研究室)、元電気機器メーカー技術系総合職といった具合になります。(詳細プロフィールもご参照ください)以下、こうした属性からの偏った視点による内容とご理解ください。

学部・学科構成 [1]

理工学部

  • 機械工学科
  • 機械システム工学科
  • 原子力安全工学科
  • 医用工学科
  • 電気電子通信工学科
  • 応用化学科
  • 自然科学科

2020年度に工学部から理工学部に再編されました。とはいえ理学領域を中心とした学科は自然科学科のみとなっていて、ほぼ工学部なラインナップです。原子力安全工学科は国内では数えるほどしかない原子力工学を専門に学べる学科です[2]。

建築都市デザイン学部

  • 建築学科
  • 都市工学科

建築、土木系学科が独立して学部を形成しています。こういう大学、最近多いですね。

情報工学部

  • 情報科学科
  • 知能情報工学科

こちらも情報系が独立して学部になっています。学科構成はざっくりとCS系とデータサイエンス系という感じでしょうか。

入学定員 [3]

理工学部

機械工学科120
機械システムエ学科110
電気電子通信工学科150
医用工学科60
応用化学科75
原子力安全工学科45
自然科学科60
620
2023年5月1日現在

建築都市デザイン学部

建築学科120
都市工学科100
220
2023年5月1日現在

情報工学部

情報科学科100
知能情報工学科80
180
2023年5月1日現在

学部単体で見ると小規模に見えますが、3学部合計であれば1000人ほどなので、他大学の大規模な理工学部と同じくらいです。

教員数とS/T比

2022年5月1日時点の学部ごとの専任教員数、専任教員一人当たりの学生数(S/T比)は以下の通りです[4]。

学部教員数S/T比
理工学部9427.73
建築都市デザイン学部2932.69
情報工学部2333.96

理工学部の数値と比較すると、S/T比は前回までに調べた法政大学理工学部よりは低く、明治大学理工学部中央大学理工学部芝浦工大工学部より高くなっています。

キャンパス[5][6]

世田谷キャンパス

東京都世田谷区玉堤1-28-1

東急大井町線「尾山台(東京都市大学 世田谷キャンパス前)」駅より徒歩12分

3学部に加えて、都市生活学部、人間科学部も同じキャンパスで4年間学びます。閑静な住宅街に囲まれた立地で、東京23区内の私立理工学部系キャンパスの中でもっとも広いです[5]。23区内とはいえ東京都心へのアクセスがすごく良いわけではなく、渋谷まで40分ほど、その他の都心部へは1時間くらいはかかります。

学費

4年間の学費は619万円(初年度納入金 1,736,000円、理工学部機械工学科)です[7]。私大理工学部としては標準的な額でしょう。

学費のデータは大学進学【学費ナビ】を参照しています。

設置年など [8]

1929年 武蔵高等工科学校設立

1949年 武蔵工業大学設置

1966年 大学院工学研究科設置

2007年 知識工学部設置

2009年 東京都市大学に校名変更

2020年 工学部を理工学部と改称。建築都市デザイン学部を開設。知識工学部を情報工学部と改称。

戦前から歴史をもつ学校です。大学としては戦後の学制改革での新制大学として設置されたところからスタートですが、旧制大学からの歴史をもつ理工系大学は数少ないので、かなり長い伝統があるといっていいでしょう。2009年の校名変更と同時に、系列の女子短大と統合して総合大学になりました。

進路について

院進学率

2022年度の工学部全体の院進学率は35.8%、知識工学部全体の院進学率は23.7%でした[9]。

大学院進学率は分野による差が大きいので、本当は学科ごとの院進学率を示したいのですが、大学が出しているデータからは理工学部全体の進学率しか確認できませんでした。

就職

東京都市大学の公式HPでは2022年3月卒業・修了の工学部・知識工学部・大学院総合理工学研究科の主な就職先が公表されています。いくつかのポイントで抜粋して紹介していきます。

まず、就職人数4名以上の上位各社は以下の通りです[10]。(人数はそれぞれ院卒・学部卒の合計値と思われます。)

就職先
大成建設14
東京電力ホールディングス13
本田技研工業(Honda)8
いすゞ自動車8
横浜市役所8
清水建設7
日野自動車7
富士電機7
日産オートモーティブテクノロジー7
凸版印刷7
SUBARU6
東日本旅客鉄道(JR東日本)5
スズキ5
熊谷組5
東急建設5
日本電気(NEC)5
日立社会情報サービス5
ソフトバンク4
三菱電機4
東海旅客鉄道(JR東海)4
鹿島建設4
日本精工4
大林組4
国立研究開発法人日本原子力研究開発機構4
NSD4

建設、メーカー、インフラなど錚々たる大手企業が並びます。

次に電機大手8社の実績を見ていきます[9]。載っていない他社は2名以下と思われます。

就職先
日本電気(NEC)5
三菱電機4
日立製作所2
富士通2

次に自動車大手各社の実績は以下の通り[9]。載っていない他社は2名以下と思われます。

就職先合計
本田技研工業8
いすゞ自動車8
日野自動車7
SUBARU6
スズキ5

電機、自動車とも多くの実績があります。機電系の学科規模が比較的大きいこともあるとはいえ、さすがの実績と言えるでしょう。

おわりに

東京都市大といえば旧武蔵工業大学からの校名変更がかなりインパクトがありましたが、今回調べてみて、実は3年前の学部改変(工学部・知識工学部から今回取り上げた3学部へ)の方が、理工系学部の観点からは変化が大きいように感じました。受験生からの視点だと工業大学のイメージがだいぶ薄れてきているのではないでしょうか。

以上、最後までお読みいただき、ありがとうございました。もしコメント等ありましたらX(旧Twitter)でのDMでご連絡いただければと思います。質問箱(マシュマロ)への質問も随時受け付けています。

出典

[1] 東京都市大学.「学部・学科構成」https://www.tcu.ac.jp/guidance/configuration/, (参照 2023-07-07)

[2] 東京都市大学 理工学部 原子力安全工学科 / 総合理工学研究科 共同原子力専攻(共同原子力領域).「原子力が学べる大学は日本にいくつ?」https://www.nuc.tcu.ac.jp/examinee/%e5%8e%9f%e5%ad%90%e5%8a%9b%e3%81%8c%e5%ad%a6%e3%81%b9%e3%82%8b%e5%a4%a7%e5%ad%a6%e3%81%af%e6%97%a5%e6%9c%ac%e3%81%ab%e3%81%84%e3%81%8f%e3%81%a4%ef%bc%9f/, (参照 2023-07-08)

[3] 東京都市大学.「入学定員・収容定員・入学者数」https://www.tcu.ac.jp/guidance/data/number02/, (参照 2023-07-08)

[4] 東京都市大学.「教員組織及び専任教員数(学部)」https://www.tcu.ac.jp/tcucms/wp-content/uploads/2022/08/20220808-62f0d93b99aff.pdf, (参照 2023-07-08)

[5] 東京都市大学.「世田谷キャンパス紹介」https://www.tcu.ac.jp/campuslife/introduction/setagayacampus/, (参照 2023-07-08)

[6] 東京都市大学.「交通アクセス」https://www.tcu.ac.jp/access/, (参照 2023-07-08)

[7] 学費ナビ. 「東京都市大学理工学部機械工学科」. https://www.gakuhi-navi.com/school/3103, (参照 2023-07-08)

[8] 東京都市大学.「大学の歴史」https://www.tcu.ac.jp/guidance/history/, (参照 2023-07-08)

[9] 東京都市大学.「就職者数・進学者数」https://www.tcu.ac.jp/recruiting/result/number/, (参照 2023-07-08)

[10] 東京都市大学.「年度別主要就職先一覧」https://www.tcu.ac.jp/recruiting/result/annual/, (参照 2023-07-08)

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